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「声のおしゃれ」の主旨

私たちは日頃、身なりに気を使い髪を整え化粧をし、少しでも美しくありたい、人様によく思われたい
と気を使っています。でも、どんなに見た目に素敵な人であっても、言葉を交わした途端にがっくり、
なんてことがありませんでしたか? 
日常的な場合はともかくとして、人前で意見をのべたり、大切なこと、難しいことの話し合いをしなければならない時
思わず感情に押し流されて余計な事を言ってしまったり、言いたくても言えなくなってしまったり、
あとから後悔をすることがなかったでしょうか。
TPOに合わせての、明確な配慮あるものの言い方が出来たら素敵だな、と思いませんか?
配慮あるものの言い方は、人間関係をよりスムースにしますし、なによりも魅力的です。
今、若い世代での言語能力の低下が心配されています。
そのことを踏まえて振り返ってみたとき、我が国での「声」に対しての関心は、
あまり持たれていなかったのではないか、と思うのです。

特に欧米では、自信を持って人前で自己表現が出来るための躾、配慮、訓練は日常的に行われていると聞きます。
日本人は、特にディベート(自由闊達に意見交換をすること)には不慣れと言ってよいでしょう。
過大な言い方をすれば、資源の少ない日本は、人材こそ大きな資源ではないかと思うのです。
明確に、冷静にしかも豊かな表現力で自己表現ができたら、素晴らしいと思いませんか?

外側のおしゃれも、自意識があってこそ身に付くのだと思います。
それと同じように、無意識ではなく、自分自身を意識し認識してこそ、
自信を持って自己表現が豊かにできるようになると思います。
響きのいい声、抑揚、リズム感のある明確な言葉は、会話力、メッセージの伝達力、
説得力と言ったものに、即通じるのではないかと思います。

そのことを「声のおしゃれ」と表現したのです。
「声」を中心にしたスパイラルなトレーニングは、その全てが心身の健康に直結しています。
子育て真っ最中のお母様方はお子様たちのために、これから社会に出ようとしている若い方々、
実社会で必要に迫られている方々、高齢の方々は、次の世代の方たちのために、そして、
ご自分自身の心身供の健康と、豊かな人間関係を広げるために、是非とも、
実践なさって頂きたいと、切に願うものです。

「声のおしゃれ」実践内容

以下に示す三つの方法を三位一体として捉え、スパイラルなトレーニングとして行います。
 
   1)脱力法  2)呼吸法  3)発声法 

これらの方法は、それぞれが確立した健康法として、知られています。それらを統合的に取り込むことは、
心身すべてに全人的にかかわると思うからです。
長い歴史を振り返るとき、すべてのことは、細分化した形で分析され、研究されてきました。
先達たちの素晴らしい業績、研究の成果を、私達は知識として、資料として簡単に手に入れることができます。
頂いた知識の数々を、自らの乏しい知恵を働かせて、それらを紡ぐことによって、細分化されたものから
全人的に統合されたものとして活用できるように、構築したつもりです。
ある社会学者は、これからは無意識から意識の時代へ、細分化から統合への時代となる、と語っていましたが、
生意気なようですが、私も強く共鳴したのです。
 
なぜなら、これからお話ししようとしている「脱力と呼吸」は、深く正しい形で行う場合表裏一体のものであるからです。
また発声においても「正しい腹式呼吸による発声」は、呼吸と表裏一体の関係にあるからです。
「声」は、私たちの生身の体を楽器として発する音声です。最も健やかな、自分にとってのいい声は、
この取り換えのきかない、部品交換もできない生身の楽器が、どのように整えられているかに係わります。
いい声、健やかな声は、ノドだけが働いているわけではありません。
声は、呼吸と共に言語をもち、言葉によって意思の疎通ができるのです。
言葉には、呼吸と共に感情が伴います。
これらすべてが一体となって、私たちは自分自身を表現しているわけです。 
この楽器が正しく有効に働くことは、そのまま心身の健康に直結していると考えます。

先にも申しましたとおり、脱力法、呼吸法、発声法、それぞれが健康法としての確立した理論
を有し、実践されています。この三つは、私たちの心身供の全人的な健やかさに深くかかわるものと思っています。
そのことを踏まえて、この三つを大まかに分けてお話したいと思います。すべて、スパイラルに
関わり合っていますので、重複する事は、お許し下さい。